「白黒ハッキリしてるね」は褒め言葉か

指摘する人

自分が担任しているクラスの生徒たちは、他の先生方から言わせると、おしゃまさんが多いという。確かに他の生徒たちに比べると落ち着いていて、この世代特有の女の子同士のイザコザもあまりないようだし、私がほうっておいても生徒たちが自主性を発揮してなんでもそつなくこなしている。私は少し離れた位置から目を光らせているだけでいいので、他の先生たちから楽でいいねと羨ましがられる程だ。でも本当は、私が厳しすぎるから、子どもたちが私を怖がって頼れず、なんでも自分たちでやっているのではないかと少し不安に思っている。

中学1年と言えば昨年まではまだランドセルを背負っていた女の子たちだ。受験戦争を勝ち抜き我が校に入学してきた子たちだとしても、まだまだ人間的には未熟。大人の手や助言を必要としてあたりまえのはずだ。でもあまり手がかからないということは、子どもたちに無理をさせてしまっているのだろうか。

私は昔から、自分に厳しく他人にも厳しく、接してしまうクセがある。

無駄なことは嫌いだし、人に頼るより自分でやる方が確実だと思っている。それをつい、相手にも強要してしまうようなところがあるから、周囲の人は私のことを、付け入る隙のない人間だと思っていると思う。かつて好意を寄せていた男性にも、「白黒ハッキリしてるね」と言われたことがあるが、あれは褒め言葉だったのだろうか。恐らく違ったと思う。私の可愛げのない言動に、呆れて出た言葉だったのではないかと思っている。

生徒たちには、私のような人間ではなく、もっと人に適度に甘えられる、バランスの良い可愛らしい女性になって欲しいと思っている。しかし私の下にいると自然に鍛えられ、私のような隙のない強い女になってしまうのだろうか。今更指導方法を変えてみようと思っても、慣れないことはしたくないから、せめて同じ生徒がずっと私のクラスにならないよう、クラス替えのバランスは気にしておこうと思う。